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Diary

野本 哲平

野本 哲平

http://teppeinomoto.com/

デザイナー。1980年3月生まれ。小学2年のときにファンタの蓋を背負ったエディットヤドカリに遭遇し衝撃を受ける。建築・デザイン・家具の製作等を学ぶ。建築的な思考を軸にラジカセから木工、衣服から都市に至るまで生活への興味は縫い目無しに幅広い。2011年に現代民具のレーベル「民具木平」をはじめた。自ら手を動かし素材や構造、作り方や在り方までを模索するニートでナードなデザインを得意とする。モノから空間・建築系の設計や制作を生業とする傍ら、日々リサーチ活動に励む。illustration : Takeshi Tomoda




民具木平の市場調査 第21回 Google Earth 〜地球砂漠化〜 ”Google Earth 〜Global desertification〜”

2017年02月28日 

今月、6年くらい使ったMacBook Proを買い換えて、諸々スペックが上がったので、今までこんなにサクサクと見ることのできなかったGoogle Earthを見るようになった。(OSをあげてなかったせいかもしれない、、)
これがまたすごくて、引いても寄っても面白く、視角も変えれたりと、時間が許せば一日中見ていても飽きない。
そしてそれにより、僕の事務所で唯一自慢できるガジェットであるEIZOのEV2730Qという正方形のモニタの威力をようやく発揮することができるようになったのである。
http://www.eizo.co.jp/products/lcd/ev2730q/

はじめは建物を探していて、そこから周辺の近所を見ていて、建物→街→市区町村→都道府県→国、、という具合にどんどん引いていくと、当たり前だが地球になった。

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このように視角を自分の好みに変えることができる。
東京の場合は公園の木々一本一本にも高さ情報が与えられ3D化されているのには驚きました。

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北を上にして、日本を真ん中にした地球です。

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西に移動して見る。中華人民共和国、モンゴル、アフガニスタン、イランなど。

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サウジアラビア、アフリカ北部。

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アメリカ合衆国、メキシコ。

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南に目を移してオーストラリア。

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南アフリカ。

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南米チリなど。

それとなく地球をくるくる回して見ていたら、緑色ではなくて、黄土色の多さに驚愕した。
これは図ではなく写真なのである。

「温暖化 」とか「砂漠化」、「熱帯雨林減少」など、頭では言葉としては理解しているつもりだったけれども、写真という具体的なヴィジュアルを見るという行為は、ときに言葉や概念を頭で理解するということ以上のインパクトをもたらしてくれる。
日々ものを作ったりする中で「じゃあ、ここはラワンの積層合板で」などという会話がなされる日常だけど、そうも言ってられないなと改めてこの写真を見て思う。

同じようなサービス(というか映像)としては、イームズのPOWERS OF TENが有名だが、Google Earthもまた、人々に客観的かつ相対的な視野を提供し、気づき与えてくれるという意味ではパワーズ・オブ・テンにも負けず劣らずすごいなあと思った。
https://www.youtube.com/watch?v=0fKBhvDjuy0

写真やグラフィックを扱うソフトが月々5000円くらいかかったり、図面を引くためのソフトが初期費用に40〜50万円くらいするというにもかかわらず、ある意味神の視点を与えてくれるこんなに物凄いサービスがタダで利用できてしまうなんて、Googleという企業と、そのような企業を育んでしまう   アメリカ合衆国という国は改めて物凄い怪物だと思った。

日本というこれだけ水と緑に溢れた場所に生まれたラッキーを確認すると同時に他人事じゃないよなと思った。

民具木平の市場調査 第20回 It’s a Sony 展 ”It’s a Sony”

2017年01月30日 

ソニー創業70年、開館から50年を迎え、惜しまれながらも2017年4月1日から解体が始まる銀座ソニービルに「It’s a Sony 展」を見に行ってきました。

ソニービルは建築家の芦原義信先生の設計で、ニューヨークのグッゲンハイム美術館のスキップフロア版とでもいうべき独特の「花びら構造」による建物で、僕も多いに影響を受けている。

芦原先生は武蔵野美術大学の建築学科の創設に関わった重要人物であり、経歴を調べるとマルセル・ブロイヤーの事務所で働いていたこともあるようだ。芦原先生設計のムサビの4号館は僕の好きな建物のひとつである。

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展示は1階から4階まで6つのコーナーにより構成されていて、まずはマガジンハウスの雑誌「POPEYE」による、「My Favorite Sony」のコ−ナーから始まる。

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実は僕も今発売中の「POPEYE 2月号」の138ページ、連動企画にて僕の「My Favorite Sony」を紹介させていただいているので是非ご覧いただけたらうれしいです。

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通友会!
東京通信工業株式会社はソニーの前身となる会社である。


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天皇陛下のインターホン(1949)
〜昭和天皇と侍従と女官を結ぶ、使いやすいインターホンを作って欲しいという宮内庁からの依頼を受け制作したもの〜

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電気座ぶとん(1946)

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電気炊飯器(1945)

上の座ぶとんといい、炊飯器といい、今で言うところのいわゆる「家電」というよりか、完全に現代民具という言葉が似合う様相を呈している。

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ランドセル贈呈式
すばらしいプレゼント。社員も子供もこんな感じでランドセルを贈呈されたらうれしいよなー

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デザイナーの三宅一生氏が手がけた自社ユニフォーム(1981)
夏冬兼用にするため、袖がファスナーによる脱着式。

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映像だけでなく、そのもの自体が美しいトリニトロン管
なかなか見れないいいモノを見れた。

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実家にはものごころがついたころから「プロフィール」(1980)という、これの前身のアルミダイカストの脚がついたシルバーのモニタがあったのですが、これはその後継モデルの「プロフィール Pro」
その映し出される映像や、スタッキング可能な形状の美しさはもちろんのこと、僕が思春期の頃の原宿や青山等にあるファッショナブルなブティックには必ずと言っていい程、このモニタが置いてあって、アブストラクトな映像や、ショーの映像等、僕の日常とは違うかっこいい世界が映しだされていた。


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度肝を抜かれたのがこちらのジャンボトロン。
森にそびえ立つ、高さ25メートル巾40メートルという、およそ8階建ての建物のような大きさの巨大スクリーンはなんとも異様な光景だ。
大阪万博のときの岡本太郎による太陽の塔もすごいが、つくば万博のジャンボトロンも負けず劣らずすごいじゃないか!
5歳だった僕も、かなりの盛り上がりを見せていたつくば万博には一度は訪れているはずなのだが、これはまったく記憶にない。地元のセイブというスーパーで買い物をすると「コスモ星丸」のソフトボールくらいのサイズのぬいぐるみやステッカー等が貰えた記憶がある。あれは手元に残しておけばよかったなあと後悔。
大学の卒業制作ではカセットデッキにテープの代わりに人が入れる等身大のラジカセをつくり、団地のベランダにはめ込むというミクストメディアによるインスタレーションをおこなったが、ひょっとしたら、記憶の奥底にこのジャンボトロンがこびりついていたのかもしれないなと今になって思う。


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これはそのジャンボトロン型のラジオ(笑)

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「my first Sony」群


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そして極めつけは「プロフィール Pro」型のクッション(たぶん)
あの頃買えなかった「プロフィール Pro」だけど、いまさら実物は重いからこっちをインテリアに取込んでみようかと思案中。

It’s a Sony

民具木平の市場調査 第19回 大ラジカセ展 ”Dai Radicasse Ten Exhibition”

2016年12月30日 

大ラジカセ展、最終日の夕方にすべりこみ。http://dairadicasseten.haction.co.jp/
ラジカセと、多岐にわたるその周辺文化と媒体を織り込んだ、情報量の多い素晴らしいExhibitionでした。

ラジカセそのものについては、ラジカセのデザイン! 増補改訂版 (立東舎) 松崎 順一 ラジカセ for フューチャー: 新たに根付くラジカセ・カセット文化の潮流 松崎 順一 、またはラジカセのデザイン! JAPANESE OLD BOOMBOX DESIGN CATALOG [DVD] などで、チェックしていただくとして、今回の調査報告では、ラジカセ周辺媒体の展示のほんの一部をぼくなりに切り取ってみようと思います。

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カタログ関係です。基本的には「美女×ラジカセ」という鉄板の構図ではありますが、時代や機種によって演出がいろいろで、森の中での清楚なワンピース姿の女性であったり、宇宙服を連想させるSF系、暗闇の中でジーパン一丁で正面からの強風に煽られながらゲットーブラスターを担ぐワイルド系などなど、テーマが多岐に渡っており、つくるのが楽しそう。

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竹の子族の写真です。
〜音を拡散させるため、スピーカーが上を向くようラジカセを寝かせておいている。〜(時事通信フォト)

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ラジカセのあるこども部屋をイメージしてつくられたカセット体験のコーナーです。

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壁にはつくば万博 ’85のポストカード!!
まさにぼくの世代のこども部屋はこんなかんじでした!正確な時代考証に基づくスタイリングが素晴らしいです。

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伝説の「カセットマガジンTRA」全編を特別公開。展示協力:ミック・イタヤ


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ビックリハウス

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「民間薬」
どんな内容なのだろう

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「カセットは語る」のコーナー
〜クリエイターによる「オリジナルカセットアート」や「コレクション」を紹介します。音だけでなく思い出や時代も記録するあたたかなメディア=カセットテープに何を描き記録するのか!〜

上の写真はイラストレーターの安齋肇さんの空耳アワー資料。
音だけでなく、インデックスにメモやグラフィックなどを記録できるというのが、今考えるとすごく利便性の高い媒体であったことを認識させられる。


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僕の中での今回の目玉のひとつ、イラストレーターの永井博さんのコレクション。
年末の忙しいなか、どうにかすべりこみましたが、このコレクションをみれただけで、十分にもとをとれた感があります。

〜Q ラジカセまたはカセットテープの魅力を教えてください〜

〜A ジャケットを自分で作るたのしみ、好きな曲をいれられるとか。※むかし作ったのは波の音とかを曲のあいまにいれたりした。〜


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SHARPのラテカセ、CT-6001 Color-TV THE SEARCHER のうしろ姿です。
近年アイホンのカメラがわずかに出っ張ってるとか騒がれたりしていましたが、みてください!この男らしいブラウン管の出っ張りを!!

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J-WAVEの開局ポスター(1988年)です。
デザイン:ジェイ・バイゴン
かっこいい

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「郷太」と書かれたステッカーが貼られた西寺郷太さんのコレクションです。
R.I.P George Michael

この日、幸運にも取材のために会場を訪れていたデザインアンダーグラウンド主宰の松崎さんに少しお話しを伺う事ができて、来年からの動きもさらに楽しみな感じでワクワクしています。
実は10年以上前に一度、おそらく設立されてまだそう時間ががたっていない頃に、足立区にあるデザインアンダーグラウンドの工場を訪れたことがあり、そのときも松崎さんに色々とお話を伺う機会がありました。その後、青山のシボネさんでラジカセが売られたり、本やDVDを出版されたりと、松崎さんの精力的な活動を遠目に見ていたので、今回の展示で再びお会いする事ができたのはとても感慨深かったです。
来年は「MY WAY」の発売も控えていて、ますます目が離せないです。

 

 

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Authors

加藤 孝司加藤 孝司
水島 七恵水島 七恵
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