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Diary

どこまでも自由で柔らかな線

2015年12月25日 

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敬愛する画家の牧野伊三夫さんの個展にお邪魔した。

書籍や雑誌の挿絵や装丁などを手掛けている牧野さん。
私は過去2度ほどお仕事でお世話になった。

2度目のお仕事の打ち合わせ場所は、牧野さんの自宅兼アトリエにて。
「企画はこうで、こういう意図で絵を描いていただきたいのですが….」と相談させていただいた
その目の前で牧野さんは「こうだね」と、早々にペンを持って絵を描き出した。

それはまるで子供のお絵描きのように自由にのびやかで、
心のままにペン先が運んでいるように思えた。
終始その手の動きに夢中になっていた私に対して、
「企画のタイトル案はこっちの方が良いんじゃないかな」
と、予想外にもタイトルのことを指摘された。

今、この瞬間にも新しい線が生まれている絵に対することではなく、
タイトルについての発言に、そんなところにまで意識が及んでいることに私はちょっと驚いた。

牧野さんの意識は、どこまで自由で柔らかいのだろう。
すべてを見透かされているようで私は冷や冷やした。

鋭い感性と悩みの果てに突き詰められた線は、どこまでも自由でのびやかで柔らかい。

牧野さんにしか描けない絵。牧野さんだからこそ描ける絵。
第一線で活動されている牧野さんの画家としての凄みに、私は圧倒された。

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会場には絵とともに、牧野さんの著書、描き下ろしの絵とともに構成された2016年の暦、
そして島根県の湯町窯で絵付けをしたお皿が並んでいた。
泣く泣く絵を諦めた私は、牧野さんの著書「僕は、太陽をのむ」と、暦、お皿を購入した。

早速お皿は毎日の朝食に大活躍。暦は待機中。
そして著書はお正月の読書にと、楽しみにとってある。

2016年も、もう間もなく。どんな年になるのか。どんな年にしたいのか。
きっとまた、歩きながら考えるのだろう。

だけど牧野さんの絵を通過した私は、何か風通しが変わったような気がする。

その何かを大切にしながら、新しい年を怖がることなく迎え入れたいと思った。

来年も、どうぞ宜しくお願いします。

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加藤 孝司加藤 孝司
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