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Diary

もっと自由に 、もっと遠くへ

2015年05月25日 

年を重ねることは、経験を重ねること。
その経験が自分自身を今いる場所からもっと遠くへ、
行ったことのない場所へと運んでくれるきっかけになってくれたりします。

と同時にときに経験は、先入観や固定概念という言葉にすり替わることがあって、
それに縛られてしまい、物事をひとつの方向でしか見れなくなるときがあります。

どれだけ自由な発想を自分の内側に持ち続けられるか?
考えることで生まれるいろんな苦悩があります。

それは切実な苦悩です。
その苦悩に対してささやかな薬になるのが、私の場合アートだったりします。

 

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サイ・トゥオンブリー。

「20世紀の巨匠」という肩書きがメディアを飛んでいますが、
サイ・トゥオンブリーは、アメリカ合衆国バージニア州出身の画家、彫刻家。

私はサイ・トゥオンブリーが描いた有機的な曲線を観ると、
萎縮して懲り固まった自分の心がひらいていくような感覚をおぼえます。
そして「もっと自由でいい」と、教えられる。

そんな彼の個展「サイ トゥオンブリー:紙の作品、50年の軌跡」が
東京・品川にある原美術館で開催されています。

http://www.haramuseum.or.jp

 

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自宅の芍薬が花開いたら、白と赤の境界線がきれいでした。

 

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個展を記念して作られたサイ トゥオンブリーの作品集、

CY TWOMBLY
FIFTY YEARS OF WORKS  ON PAPER

もカバーもまた、白と赤の境界線によって彩られていて、
私のなかでひとつの線に繋がっていきました。

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周囲が大注目している劇団ままごとの「わが星」。http://wagahoshi.com
一度だけでなく、二度も三度も観にいく人もいる。

「ままごと」「わが星」。

なんて粋な言葉なのだ、と思いながら、観るきっかけをつかめないまま日だけが過ぎて。

ところが最近、仕事でご一緒しているデザイナーさんが宣伝美術を手がけていると知り、
「機は熟した」と、チケットを取って三鷹芸術市民センターまで観に伺いました。

結果、感想は未だ言語化できないのですが、
ひとつだけ言葉が浮かぶとするなら「間合い」の心地よさ。
個人的に間合いは超重要視していて、それは音楽でも舞台でも、人との会話でもなんでも。
間合いのタイミング、リズムが合わないと、仲良くなれない、とすら思います。

「わが星」は間合いの舞台でした。
そして主人公の「ちいちゃん」が素晴らしかったです。
余韻に包まれながら帰宅後、自宅のベランダからつい空を眺めたくなりました。

もっともっと自由になれるように、そして遠くへいけるように。
これからもいろんなアートに対面して、心を伸びやかにしていきたいです。

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福岡に行ったなら。

2015年05月20日 

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新緑の美しい季節。この時期に福岡を訪れたなら、ぜひ太宰府天満宮に訪れたみていただきたい。
福岡は大牟田線の西鉄福岡駅から、二日市駅で太宰府線を乗り継いで30分あまり。樟などが生い茂る山々に囲まれた太宰府天満宮の小町風情のにぎやかな参道の目の前に到着する。

太宰府天満宮は、菅原道真公の墓所であった場所に創建され、全国約1万2000社の天神さまの総本宮としてあがめられている神社だ。
日本中から訪れる参拝者に親しまれ、毎年日本全国から約700万人が参詣に訪れている。道真公の子孫である西高辻家により代々守られてきた歴史をもつ。

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現在、太宰府天満宮宝物殿、および竃門神社では、太宰府天満宮アートプログラムvol.9として、写真家のホンマタカシ氏の「Seeing Itselfー見えないものを見る」が開催中。
宝物殿は道真公にまつわる宝物をはじめ、古文書、美術工芸品など文化財が約5万点収蔵および展示されている、1928年に開館した福岡県で初めて博物館登録を受けた由緒ある施設。
2006年からはじまった太宰府天満宮アートプログラムは、国内外のアーティストを招き、太宰府の地での取材を通じ制作された作品を発表するアートプロジェクト。
これまでもライアン:ガンダーやサイモン・フジワラらの世界的な現代美術家の作品を発表してきた。

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’80年代後半より広告写真の分野の仕事からスタートした写真家ホンマタカシ氏の活動。’90年代には海外や国内でのファッション誌やカルチャー誌を舞台に作品を発表し、人物や都市という被写体と独特の距離感をもちながら、空虚感の漂う時代の空気をあざやかなカラー写真で表現してきた。木村伊兵衛賞を受賞した初期の代表作となる「東京郊外」(1998年)や、かずかずの作品で、現代を代表する写真家の一人である。

今回ホンマ氏は、月曜から日曜までの七日間、全ての曜日に季節を変え、展示会場のひとつである竈門神社に縁の深い宝満山登山をし撮影された15点の作品からなる「七日間修行」(2014年)などを発表。あわせて竈門神社ゆかりのお宝も並列的に展示される。展示でつかわれる文字のデザインやポスターなど広報物のデザインもかっこいい。

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写真家のホンマタカシ氏と、本展に展示されている太宰府天満宮幼稚園の園児たちが描いたきのこの絵。きのこはホンマ氏の作品のひとつのモチーフ。太宰府滞在中のホンマ氏は、幼稚園児たちとのワークショップで、これら作品の制作を園児たちに”逆依頼”。ホンマ氏のきのこ写真とのコラボレーションが実現した。

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竈門神社社務所裏手にある、大宰府の街を一望できる板敷きの展望台に設置された観光望遠鏡で、参道に生い茂る楠に吊るされた直径90センチの丸い鏡をみる屋外展示作品も、今回の展示の大きなみどころのひとつ。竈門神社裏手にある展望台におかれた大型双眼鏡で、100メートルほど先の木々に吊るされた鏡をみるアート作品。
見ることそれ自体に問いを投げかけるような作品が、この場所性とあいまってすがすがしい印象。ついつい長い時間覗いていたくなるが、時間がたつと双眼鏡は切れてしまう。そんな刹那な感覚もこの作品にあってユニークな特徴だ。

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竈門神社は、太宰府鎮護の神様、方除けや吉方参り、厄除けの神社として信仰されている。天智天皇12年(673年)に、心蓮という僧が山中で修行中に、その目の前に玉依姫(たまよりひめ)が現れたとされることから、竈門神社はその守護により、縁結びや子授け、安産の祈願として信仰されるようになる。太宰府天満宮アートプログラムvol.9「Seeing Itselfー見えないものを見る」にも、玉依姫ゆらいのお宝も展示されているからあわせてみていただきたい。
縁結びは男女の縁だけでなく人と人との良縁を結ぶともされ、福岡地方を中心に広く信仰されている神社である。

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緑豊かな広大な大地に築かれた太宰府天満宮。この場所に道真公を導いたというひれ伏す牛の像と、太宰府天満宮を象徴する鷽の像は人々に親しまれている。過去・現在・未来をあらわす三つの太鼓橋、菖蒲の花が咲く池、歴史ある祠、太宰府名物梅が枝餅を頬張る人びと。そして樹齢数百年の命を宿す樹々たち。そしてときを未来につなぐ現代のアート作品。

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絵馬堂には、いにしえの人々が奉納してきた絵馬とともに、現代美術家であるマイケル・リンが奉納した絵馬をみることができる。太宰府天満宮の境内全体がひとつの美術館になっているのだ。

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そして、太宰府を訪れたら少し足を伸ばして、柳川にも訪れてみたい。
柳川は西鉄大牟田線で二日市駅から40分ほど。
駅を降りて、数分も歩けば、水路をみることができる。

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水路には観光客をのせた「どんこ船」が静かに浮かぶ。そして時折、打ち捨てられた船も。

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柳川はアート好きには、写真家荒木経惟氏の「センチメンタルな旅」の撮影地としても知られる。
荒木氏は妻陽子とともに京都の旅から船と鉄道を乗り継ぎ、柳川を訪れた。そして今も語り継がれる名作写真作品のかずかずをこの地で撮影した。
くだんのどんこ船もこの作品の中で極めて印象的に登場する。
激レアなこの写真集は。今では全編見ることが叶わないが、さまざまな写真本で言及されているので、ぜひみてみていただきたい。

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原生林をおもわせる木々が水辺をおおう。柳川の町を流れる水路の水は決して美しいものではないが、その不透明な水が、どこか神秘的である。

Oaxaca

2015年05月10日 

太陽が主役の季節が近づいてくると、
取材で訪れたメキシコ・オアハカ(Oaxaca)での日々を思い出す。

メキシコのなかで、もっとも先住民人口の比重が高いオアハカは、
ラテンアメリカ最大の民族舞踊の祭典「ゲラゲッツァ」や、日本のお盆にあたる、
盛大な「死者の日」の祝祭が行われることでも知られる。

灼熱の太陽がもたらす光と影、陰と陽。
コントラストの強いこの街の人々の営みは、つねに私の心をひりつかせた。

もう一度行きたいまち。

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Authors

加藤 孝司加藤 孝司
水島 七恵水島 七恵
野本 哲平野本 哲平