Diary

NEW, NEW YEAR 2017

2017年01月10日 

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HAPPY NEW YEAR 2017.
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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新年は毎年都内をランすることから始めています。
今年は丸の内周辺を重点的に走りました。

この時期の人通りも車も少ないかと思いきや、都心は結構混雑しています。
コンビニも24時間営業、百貨店もスーパーマーケットも元日から開けるような時代になってからは、日中の混雑を避けるには、少し郊外に足を伸ばさなければなりません。

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一週間ほど前のクリスマスには大にぎわいだったであろう外資系大手宝飾店も元日から開いている時代です。
ひと昔前には、三ヶ日はどこも開いておらず、正月休みには親戚まわりか初もうでに行くほかありませんでした。そのような時代の東京は、初もうで客でにぎわうお寺や神社以外、どこに行っても人も車もまばらでした。子どもたちはお年玉で懐が潤っていても、それを使うには三ヶ日開けまで待つほかありませんでした。
そんな東京の風景が実は大好きでした。

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街が動いているということは、人が働いているということです。
東京国際フォーラム前では清掃員の方がエントランスの落ち葉の掃除をしていました。
おや?枯れ葉がタイルの溝に沿ってきれいに一直線に集められています。
それをちりとりと箒でかき集めています。
新年から丁寧なお仕事に心が洗われる思いがしました。
人が見ていないところでも決して手を抜かない。
自分自身普段から心がけていることですが、あらためて身が引き締まる思いです。
外に出て、いつも新鮮なまなざしで街と向き合うことで、小さな新しい発見があるものです。

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それは、外だけでなく、自分の心の中にもいえそうです。

人やものごと、そのすべての出会いを当たり前と思わず、同じことの繰り返しと考えず、つねに新しいものと捉えること。
そうすることで、見えてくるもの、得られるものは少なくないはずです。

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目の前のことといつも新鮮の感覚で向き合い、あますことなく、できうる限り味わいつくすこと。
そんな当たり前なことを、今年は心がけていきたいと思っています。

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民具木平の市場調査 第19回 大ラジカセ展 ”Dai Radicasse Ten Exhibition”

2016年12月30日 

大ラジカセ展、最終日の夕方にすべりこみ。http://dairadicasseten.haction.co.jp/
ラジカセと、多岐にわたるその周辺文化と媒体を織り込んだ、情報量の多い素晴らしいExhibitionでした。

ラジカセそのものについては、ラジカセのデザイン! 増補改訂版 (立東舎) 松崎 順一 ラジカセ for フューチャー: 新たに根付くラジカセ・カセット文化の潮流 松崎 順一 、またはラジカセのデザイン! JAPANESE OLD BOOMBOX DESIGN CATALOG [DVD] などで、チェックしていただくとして、今回の調査報告では、ラジカセ周辺媒体の展示のほんの一部をぼくなりに切り取ってみようと思います。

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カタログ関係です。基本的には「美女×ラジカセ」という鉄板の構図ではありますが、時代や機種によって演出がいろいろで、森の中での清楚なワンピース姿の女性であったり、宇宙服を連想させるSF系、暗闇の中でジーパン一丁で正面からの強風に煽られながらゲットーブラスターを担ぐワイルド系などなど、テーマが多岐に渡っており、つくるのが楽しそう。

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竹の子族の写真です。
〜音を拡散させるため、スピーカーが上を向くようラジカセを寝かせておいている。〜(時事通信フォト)

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ラジカセのあるこども部屋をイメージしてつくられたカセット体験のコーナーです。

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壁にはつくば万博 ’85のポストカード!!
まさにぼくの世代のこども部屋はこんなかんじでした!正確な時代考証に基づくスタイリングが素晴らしいです。

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伝説の「カセットマガジンTRA」全編を特別公開。展示協力:ミック・イタヤ


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ビックリハウス

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「民間薬」
どんな内容なのだろう

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「カセットは語る」のコーナー
〜クリエイターによる「オリジナルカセットアート」や「コレクション」を紹介します。音だけでなく思い出や時代も記録するあたたかなメディア=カセットテープに何を描き記録するのか!〜

上の写真はイラストレーターの安齋肇さんの空耳アワー資料。
音だけでなく、インデックスにメモやグラフィックなどを記録できるというのが、今考えるとすごく利便性の高い媒体であったことを認識させられる。


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僕の中での今回の目玉のひとつ、イラストレーターの永井博さんのコレクション。
年末の忙しいなか、どうにかすべりこみましたが、このコレクションをみれただけで、十分にもとをとれた感があります。

〜Q ラジカセまたはカセットテープの魅力を教えてください〜

〜A ジャケットを自分で作るたのしみ、好きな曲をいれられるとか。※むかし作ったのは波の音とかを曲のあいまにいれたりした。〜


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SHARPのラテカセ、CT-6001 Color-TV THE SEARCHER のうしろ姿です。
近年アイホンのカメラがわずかに出っ張ってるとか騒がれたりしていましたが、みてください!この男らしいブラウン管の出っ張りを!!

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J-WAVEの開局ポスター(1988年)です。
デザイン:ジェイ・バイゴン
かっこいい

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「郷太」と書かれたステッカーが貼られた西寺郷太さんのコレクションです。
R.I.P George Michael

この日、幸運にも取材のために会場を訪れていたデザインアンダーグラウンド主宰の松崎さんに少しお話しを伺う事ができて、来年からの動きもさらに楽しみな感じでワクワクしています。
実は10年以上前に一度、おそらく設立されてまだそう時間ががたっていない頃に、足立区にあるデザインアンダーグラウンドの工場を訪れたことがあり、そのときも松崎さんに色々とお話を伺う機会がありました。その後、青山のシボネさんでラジカセが売られたり、本やDVDを出版されたりと、松崎さんの精力的な活動を遠目に見ていたので、今回の展示で再びお会いする事ができたのはとても感慨深かったです。
来年は「MY WAY」の発売も控えていて、ますます目が離せないです。

 

 

ジョセフ・アルバース、という視点。

2016年12月20日 

生きていてワクワクする瞬間とはどんな時ですか?

あるとき、ふいに人に質問されて、一瞬戸惑いながらも、

「見えていなかったものが見えるようになったとき。
こういう見かたもあったんだ、と発見したとき、気づいたとき」
と答えている自分がそこにいました。

 私が職業にしている編集者という仕事は、言い換えると、無限にある視点から、
「こういうものの見かたもありますよ」と、一つの視点を提案するような仕事でもあります。
ものの見かた。それは世界の見かたでもあるような気がしています。

 

例えば10代の頃に手にした本。開いてみたけれど、言葉が入ってこなくて全く面白くなかった。
なのに10年後に再び手にしてみたら、すごく面白く読み進められた、ということがよくあります。
なぜ面白くなったのか。それはきっと10年間のあいだにいろんな人に出会い、いろんな経験をして、
そこで世界の見かたを増やしてきたからなんだろうな、と思うのです。
そして見かたを増やすことは同時に選択肢が増えることでもあり、
選択肢が増えることは、多様性を受け入れることにもつながるような気がしています。
例え自分とは決定的に違っても、こういう見かたをする人もいるんだなという、見かたができれば、
もう少し世の中から争いごとが減るような、そんな気さえもするのです。

 

ジョセフ・アルバース。

 

1920年代ドイツのバウハウスのメンバーであり、アーティストでもあるアルバースの作品に、
私はワクワクしています。
 お恥ずかしながら20世紀を代表するアーティストでもあるアルバースを
ちゃんと知ったのは今年の事です。
きっかけは、1月にミサワバウハウスコレクションで行われていた企画展
「バウハウス前、バウハウス以後」での事。

 

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そこで展示されていたアルバースの「正方形へのオマージュ」シリーズ。
様々な色調や大きさの正方形を重ねて描いた連作でした。
シンプルな構成の抽象画とも言えるその作品を見ながら、
私はアルバースがどのような背景を持って、
ここにたどり着いたのか気になりました。
と、その作品のそばに置いてあった彼の著作をすぐに手にしました。
タイトルは、『ジョセフ・アルバースの視覚世界 Despite Straight Line 直線のみで』。
中身は直線のみによる作品とアルバースの詩文を中心に紹介されていましたが、
まさに作品は何の情緒のかけらもない直線の組合せからできています。
けれどその線は、見れば見るほど何か、物語が立ち上がってくるのです。

 

作品を形成する要素はすべて等しい重要性を持っている。
アルバースの作品群は、見る人の関心の在り場所の度合いによる、
上下の関係というものが存在せず、知覚の領域についての手がかりだけがある。(※)

 

※『ジョセフ・アルバースの視覚世界 Despite Straight Line 直線のみで』から、
フランソワ・ブシェの解説より抜粋

 

本の中で綴られていた美術史家、フランソワ・ブシェの解説を読んで腑に落ちました。
そして、私の中であたらしいものの見かたがまた一つ増えた気がしました。

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 先日、アルバースと同じようにいつも私にものの新しい見かたを気づかせてくれる
グラフィックデザイナーの佐藤卓さんがディレクションする企画展、

「デザインの解剖展: 身近なものから世界を見る方法」を21_21 DESIGN SIGHT
で観ていたら、1Fの書籍や雑貨の販売コーナーに、ジョセフ・アルバースの著書が
置かれていました。タイトルは「配色の設計 色と知覚と相互作用」。

「色のインタラクション」とは「色と色のあいだで起きていること」であり、
それは「私たちの心のなか」で起きていることなのだ。
インタラクションを学ぶことは「私たち自身を学ぶこと」にほかならない。(※)

 

※「配色の設計 色と知覚と相互作用」日本語版に寄せて/ 監訳者序文より

 

序文だけで、ぐっと引き込まれるわけですが、佐藤さんもアルバースも
共通しているのは、実践から生まれた理論がしっかりあって、
それもいろんな人が自分ごとにできるような柔らかな言葉で語られているという点です。
言葉がすべて肉体的なのです。

しばらくはこの本を読んでまた新しいワクワクを獲得したいと思います。

 

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Authors

加藤 孝司加藤 孝司
水島 七恵水島 七恵
野本 哲平野本 哲平